ものを書く日々

ライターの若林理央(わかりお)です。書評・イベントレポ・スポット案内のブログ。エッセイ・コラムはnoteで更新中→note.mu/wakario

小説書評

もう二度と読み返せない傑作14編 『他人事』平山夢明

心身が痛めつけられるような描写に救いのない結末…好みがはっきりと分かれる短編集だ。 怖い小説が好きな人に限定して「この中でどれが好き?」と聞いたとしても、ばらばらの答えが返ってくるはず。 タイプの違う残酷な小説がひしめきあっている。 平山夢明…

すぐ側にある奈落 〜山田詠美×中川淳一郎×嶋幸一郎「今の世の中に言いたいこと、ぶちまけます」に参加して

だいぶ前なので正確には覚えていないが、9.11が起きたとき、テレビで北野武さんが「死んだ人数ではなくて、その人たちにそれぞれ人生があったことを認識してほしい」というようなことを言っていた。 当時私は10代で、まわりに死を感じたことがなかった。 2歳…

『真珠』三島由紀夫

ひとつの真珠がなくなったことから、物語が発展する、というと、ミステリーのように聞こえるが、さすが三島文学。 これはまぎれもない純文学小説だった。 ヒロインの佐々木夫人の誕生日会に、友人の4人のマダムが訪れる。 佐々木夫人の真珠がなくなっても、…

『地球星人』村田沙耶香

親から子への虐待、 教師から児童への性的虐待、 殺人、 そして最後は・・・。 衝撃作といってもいいと思う。 でも衝撃的なのは、小説の内容とか、起きる事件の悲惨さだけじゃない。 『コンビニ人間』 『しろいろの街の、その街の体温の』 『殺人出産』 これ…