若林理央の書評

フリーライターの若林理央です。新刊を中心とした書評をしたためるブログです。エッセイはこちらから→note.mu/wakario

小説書評

小説で実験をする『人間』又吉直樹

文学は、もっと実験的で良いはず。 化学とか言語学とか、他の学問ではどんどん新たな手法が生み出され、「~(人名)法」と名付けられているものもある。 出版業界も大きく変化したことだし、小説を書くことで、作者たちも批判を恐れないで新たな実験をして…

【候補作を全部読んでみた】どうなる2019年下半期の芥川賞 前編

【執筆/2020年1月4日】 1月15日、第162回芥川賞受賞作が発表される。 私は無類の純文学好きなので、受賞作発表前に、初めて候補作全作を読むという試みをした。 芥川賞は賞レースだが、日本の出版業界の命運をにぎる純文学作家が見つかるかも知れない。期待…

もう二度と読み返せない傑作14編 『他人事』平山夢明

心身が痛めつけられるような描写に救いのない結末…好みがはっきりと分かれる短編集だ。 怖い小説が好きな人に限定して「この中でどれが好き?」と聞いたとしても、ばらばらの答えが返ってくるはず。 タイプの違う残酷な小説がひしめきあっている。 平山夢明…